Radeon勉強会HD7770体験レポート その3
 『AMDのグラフィックカード「Radeonシリーズ」について学ぶブロガー勉強会』で私が受け取ったものは、当初はMSI製のR7770 Power Editionでした。ファンを逆回転させることでダストを掃き出す機能やオプショナルファンを付けることでデュアル・ツインファンにできる、とても面白そうな製品でした。しかしこれがどうにも動きません。電源を入れてもモニターに信号が行かず、マザーボードもBIOSのPOSTをしていないようで、まったく無反応状態に陥ってしまうのです。別のPCにつないでも同じ状態、さすがに不良品だろうと判断した上で担当の方に問い合わせてみたところ、新しいものを用意していただけることになりました。改めて受け取ったものはSAPPHIRE製 HD7770 Vapor-Xです。こちらはなんの問題もなく動いてくれました。

 各種ベンチマーク結果・消費電力については前回の記事にまとめてあります。具体的な数値はそちらで確認してください。


■SAPPHIRE HD7770 Vapor-Xについて

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・意外に細かい作り

 ヒートシンクは細く繊細な作りで、思ったより小さいなと感じました。側面から見ると銅色のヒートパイプが2本確認できます。このヒートシンクとヒートパイプを覆うようにファンとカバーが付いています。ファンもカバーも華奢な感じで、下手に力を加えると簡単に割れてしまいそうです。取り扱いには十分気をつけたほうがよいでしょう。本体は一番長いところで22cmあります。

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・ふたつのファンで広範囲を冷やす

 ファンは8cmのものがふたつ。デフォルトの設定ではファンスピード20%で回っているようです。結構静かですが、手持ちのHD4670の7cmファンひとつ・30%固定のものよりは音が大きいです。やはりファンがふたつあるというのが影響していると思われます。しかし音が大きいといってもそれはあくまで相対的な評価で、絶対的には十分静かな範疇にあること、ヒートシンクを満遍なく冷やせるメリットが大きいことから、この仕様で正解でしょう。

CCC設定

・自動制御おまかせで十分

 自動制御のファンスピードは20%からの可変です。温度が40℃を超えても20%のまま、60℃近くまできてやっと30%を超えてきます。基本的に静穏重視、しかし60℃を大きく超えさせないような設定になっているのではないかと感じます。実際、各種ベンチマーク中に60℃を大きく超えるようなことはありませんでした。それでもファンスピードが40%を超えるところは一度も確認できませんでした。例外として、PC電源投入直後のみ、2秒弱全開(半開?)になります。

・手動制御でぶん回すこともできる

 ファンスピードはCCCのOverdriveから20~100%の範囲で手動で固定することも可能です。ファンの音は40%までは目立った変化はありません。しかし45%あたりから明らかに大きくなっていき、50%を超えると人によってはうるさいと感じるであろう、そんなレベルになります。70%にすると、それまでのフォーという音がブォーという音に変わり、これ大丈夫なの?という感じの騒音になります。それ以上はもううるさいというよりファンが壊れないのか心配になってきます。

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・コイル鳴きしてしまう

 基本的に静かなグラフィックカードではありますが、負荷がかかったときにコイル鳴きをすることがあります。ピルルルルルと鳴きだします。特にFFXIVベンチマーク中は鳴きやすいのです。しかし必ず鳴くわけでもなく、うーん、鳴かれると少し耳障りです。コイル鳴きは個体差の場合がほとんどなので仕方ありませんね。

 補足:マザーボードとの相性でコイル鳴きが生じているようです。コイル鳴きそのものもマザーボードから発せられている可能性があります(鳴いている場所は特定できていませんが)。いずれにせよ、このグラフィックカードを使う限りコイル鳴きが生じてしまうことに変わりはないので、なんともついてないです。

・静かに使いたい人向け

 ヒートシンク部分が優れているためかファンの回転数が上がらない割りに温度の上がりも鈍く、できれば静かに使いたい人向けの製品に仕上げられていると思いました。新たにHD7770を買おうと考えている人にとっての堅実な選択肢のひとつです。

・電力コントロール機能で消費電力を下げられる

 CCCのOverdriveから設定できる電力コントロールですが、これをマイナス方向に動かすと、性能は落ちるものの消費電力も落とせるようです。ここで言う消費電力はピーク時のものです。HD7770のピーク時消費電力は80W程度ですので、例えば-30%にすると56W、-50%にすると40Wになるという計算です。実際はブレが大きくそんなきっちりとした数値にはなりませんが、一見して明らかに消費電力が下がります。繰り返しますが、その分性能も下がります。私の試した限りでは、-50%でHD4670並の性能といったところでした。こんな機能があるなんて!勉強会では一言も触れていませんでしたが、もっとアピールできる機能だと思います。(2年くらい前からある機能みたいです)


Radeon勉強会HD7770体験レポート その1
Radeon勉強会HD7770体験レポート その2
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