テレビにYouTube視聴・録画機能をつけるRockTube
■RockTubeレビュー

 RockTubeのモニターレビューをする機会を得て、3週間ほど使ってみました。ここでその使用感などを紹介していきます。


★RockTubeとは?

 RockTube(ろっくちゅーぶ)とは、動画投稿サイトYouTube(ゆーちゅーぶ)を直接視聴するためのプレーヤーです。繋いだテレビにRockTube用のメニューが表示され、そこからYouTube上の動画を自由に再生できるようになります。手持ちのテレビのチャンネルがひとつ増えるような感じ、と言えばわかりやすいでしょうか。別途USBメモリやハードディスクを繋げばそれら動画をキャッシュ(ようはデータの保存)もできますし、予め指定したキーワードに関連する動画を自動的にキャッシュする、もちろん手動でのキャッシュも可能なYouTube専用レコーダーのような使い方もできます。さらには手持ちの写真や動画までも扱える、簡易メディアプレーヤーとしても機能します。


★思いのほか楽しいアイテム

 一通り使ってみての率直な感想として、このRockTubeはなかなか面白いアイテムだと思いました。ここまで楽しめるものだとは予想していませんでした。

 まず、キャッシュに取り込んで後から観られるというのが想像以上に便利でした。私の環境は回線が細いので、高画質の動画をダウンロードしながら同時に視聴するのは厳しいところ、キャッシュに取り込んで後から観るというスタイルであればなんのストレスもありません。本当にYouTubeのチャンネルがテレビについたような感じになります。

 次に、このRockTube本体には冷却ファンがなく、動作音に悩まされることがないのも魅力的です。就寝中に予め指定した動画をキャッシュに取り込ませる作業をさせておいても誰に迷惑をかけるでもなし、もちろん動画再生中も静かなまま。地味ながらありがたい仕様です。つけっぱなしにしておいても本体はほのかに暖かくなる程度です。

 YouTubeをテレビで観る、動画を保存する、それ自体はリビングPCでも可能ですが、それを実現させるにはRockTubeのほうが圧倒的に安上がりですし、先にも述べましたがとても静かに使えます。日頃からYouTubeを観ている、大画面のテレビで観たい、YouTubeに興味があるから試しに使ってみたい、そういう人には文句なしにおすすめできます。


★意外に小さく、そしてずっしりとした本体


 これがRockTube本体です。大きさは12cmCDケースよりふたまわり大きい程度、厚さも3cmとわりと小さ目です。その代わり本体のケースはスチール製で、ずっしりとした重さがあります。これがヒートシンクの役割を果たして本体の熱を外に逃がしているのかもしれません。


★すっきりとした本体背面


 RockTube背面。とてもすっきりしています。映像出力はコンポジットかHDMIの二択です。

 LANケーブルとコンポジットのAVケーブルは付属しています。HDMI接続したい場合は別途用意してください。HDMIを使うとよりくっきりはっきりした動画が楽しめます。

 しかしコンポジットでも十分綺麗です。液晶テレビにこだわらず、役目を終えようとしているブラウン管テレビにコンポジットで接続して、YouTube専用テレビとして復活させるようなこともできます。実際にブラウン管テレビで試してみましたが、メニュー部分も含めてこれはかなりいける!と感じました。見づらいところはまったくありません。画質の低い動画については、むしろブラウン管テレビのほうが綺麗に観ることができます。手持ちのブラウン管テレビ、まだ映るのにもったいないな、どうしようかなと漠然と考えていたので、こんな使い方があったのかと自分でも驚きました。このレビューでは居間の液晶テレビに接続していますけど、レビューをまとめてからは自分の部屋のブラウン管テレビに接続して使っています。こんな使い方もおすすめします。


 USB端子は前面と背面にひとつずつあります。どちらを使ってもかまわないようです。接続したUSBストレージはRockTube側で個別に認識されるので、片方はキャッシュ専用に、もう片方は外部から動画や写真を持ち込む用にと使い分けることができます。USBキーボードも使うことができます。(ただし、初期ファームウェアではUSBキーボードは使用できません。1.1.0以降のものにアップデートする必要があります。12月28日以降の出荷からファームウェアは1.5となり、アップデートは不要になったようです。)


★慣れればこれひとつで十分なリモコン


 このリモコンはRockTube専用のものではなく、おそらくは地デジチューナー用のものだと思われます。そのため、どのボタンがRockTubeのどの機能に対応しているのかは非常にわかりにくくなっています。しかしRockTubeを操作するのに不足しているところはありません。文字入力も一般的な携帯電話と同じ方式なので、ボタンのレイアウトに慣れてしまえば操作に悩むところはなくなります。

・文字入力の切り替え・・・・・・"青"ボタン
・任意の動画のキャッシュ作成・・"赤"ボタン
・動画のアスペクト比の変更・・・"11"ボタン
・動画の拡大縮小・・・・・・・・"チャンネル"ボタンの上下


 私が使った限りでは、リモコン上では割り当てが不明ながら使用頻度の高いボタンはこのあたりでした。

 リモコンの代わりにUSBキーボードでも操作できます。ただ、リモコンに慣れてしまえばそれで十分だと思いました。検索するのに頻繁に文字入力をする、リモコンではやってられないとなれば、その時にUSBキーボードを用意すればよいでしょう。

 なぜかリモコンに必要な電池(単四2本)が付属していないので、自前で用意する必要があります。


★小難しい設定一切不要の簡単接続

 RockTubeをルーターとテレビに接続するだけ。具体的にはLANケーブルでルーターと、そしてコンポジットもしくはHDMI(別売り)ケーブルでテレビと接続します。あとは電源をいれるだけ!小難しい設定は一切不要でした。

 RockTubeの接続に問題がなければすぐにYouTubeが観られるようになります。私はあまりにあっけなかったので拍子抜けしたくらいです。すでに機能しているルーターがあれば、RockTubeの導入は本当に簡単だと思います。


 接続すると写真のようにRockTubeのメニューが出ます。メニューはクロスメディアバーによく似ているだけあってなかなか使いやすいです。ただ、メニューの反応はいまひとつ鈍く、きびきびとは動かせません。ストレスにならないぎりぎりのところにある鈍さですが、ここはぜひ改善してほしいところです。


 実際にYouTubeに接続できるのか確認します。メニューの右端、"YouTubeを見る"にある"おすすめ"を選択してみます。ここで動画のリストがずらずらっと出てくれば成功です。あとはRockTubeを思う存分楽しむだけ。

 もしリストが出ない場合はRockTubeがネットワークに接続できていないことを意味します。同じルーターを使っているPCからインターネットに接続できているのかを確認してみてください。それでもだめなら一度RockTubeの電源を落として再起動させてみます。それでも上手く行かなければ"メニューの設定→システムの設定→ネットワーク設定→DHCPリースを更新"で決定ボタンを押してみてください。


★YouTubeの動画を観てみる

 RockTubeのメニューには"おすすめ"のほか、"人気"・"新着"・"評価の高い動画"があります。これはYouTubeにある項目をそのまま持ってきているようです。漠然とこれらを楽しむのも良いのですが、それだけではすぐ飽きてしまうでしょう。やはり自分の好みの動画を楽しみたいところです。もちろんそれも可能。YouTubeに投稿されている動画を自由に検索することができます。

 ちょうどニュースで、キャベツを食べる犬の動画が人気で40万を超えるアクセス数があると流れていたので、試しにこれを検索してみます。


 メニューの"検索"から"キャベツ 犬"のキーワードを入力してみたところ。予測変換機能などはなく、そのままベタな変換候補しかでてきません。ただし辞書はそれなり充実しているようで、難しい単語も候補に挙げてくれます。検索に困ることはなさそうです。


 そして実際に検索してみると、さすがに話題になっているだけあって一発でお目当ての動画が出てきました。確かに再生数が40万を超えています。


 親子とみられる可愛らしい犬が2匹、しゃりしゃりと子気味の良い音を立ててキャベツにかじりついているのを観ることができました。関連動画を確認してみると、同じ人がたくさんの動画を投稿しているのがわかります。カブやダイコンにかじりつく犬だったり、居眠りをしてうとうとしている子犬だったり、観ていて飽きません。

 関連動画は動画のタイトルにフォーカスをあわせてリモコンの十字キーの右を押すと表示されます。



 それなら次は先ごろ話題となったあの尖閣ビデオはどうだろうかと検索してみると、当然のようにありました。一旦削除されたはずのオリジナルのものだったり、重要部分だけ抜き出して編集された形になったものだったり、いくつかバージョンがあるようです。

 いずれにしてもニュースでは観られない、オリジナルのものがYouTubeではそのまま観られるというところに大きな意味があると感じます。大変興味深いです。


★RockTubeの最大の目玉、キャッシュ機能

 この動画を保存していつでも観られるようにしたい!となればRockTubeのキャッシュ機能の出番です。動画を選択した状態でリモコンの"赤"ボタンを押すとキャッシュつまりその動画の保存が開始されます。キャッシュが終われば"キャッシュ済み"の項目に動画のリストが表示されるようになっています。

 一度キャッシュした動画はRockTubeがオフラインであっても観ることができます。回線が細い環境の人は予め観たい動画をキャッシュするよう指示しておいて(指示は同時に複数だせます)、それが完了してから観るようにすれば高画質の動画でもストレスなく楽しめるようになります。最初にも述べましたが、このあたりはRockTubeならではの機能だと感じます。

 特定のキャッシュを消したくなったら"青"ボタンから消すことができます。

 ※ファームウェアのバージョン1.5.0から、指定したキーワードにマッチする動画を自動的にキャッシュする機能が付きました。RockTubeを常時起動しておけば、あとはRockTubeが勝手にやってくれるのです。これは便利だなと思ったのですが、現バージョンでは設定項目が複雑すぎてあまりにわかりにくく、試行錯誤が必要となっています。これなら手動で好みの動画をかたっぱしからキャッシュ指定したほうが早いです。この機能はRockTubeの目玉となりうるものの、現状では改善の余地が大きいと思います。惜しい。


★メディアプレーヤーにもなる

 RockTubeはメディアプレーヤーとしても使うことができます。DVDやBDを直接再生することはできませが、一般的に使われているMPGやWMV等のフォーマットの動画や写真を再生・表示することができます。同じネットワークにあるPCで共有設定されているファイルにもアクセスできます。Windowsであれば共有したいフォルダを右クリック、共有とセキュリティの項目から簡単に設定できます。試してみてください。


 以上、RockTubeについて長々と書いてみましたが、総じて満足度は高く、値段以上に使えるという印象です。YouTubeが観られる機能を搭載したテレビはすでにありますが、単に観られるだけでなく、事実上録画できるところにRockTubeのアドバンテージがある、そこにRockTubeを使う意味があるのだと感じます。メニュー表示に使われているフォントが綺麗なので、テレビで使っていて安っぽい感じがしないのも好印象です。

 その他、詳細な仕様についてはアイオープラザのRockTube特設サイトで確認してください。


★唯一の問題点、それは有線LAN接続ゆえに設置場所が限られるところ

 最後にひとつ、このRockTubeを設置するについての問題点を指摘しておきます。このRockTubeはルーターと有線LANでしか接続できないため、環境によってはその設置場所に悩まされる恐れがあります。

 RockTubeはまずなによりテレビと接続しなければ意味がなく、メニュー操作の観点からもテレビのそばに設置することになるはずです。しかしYouTubeを観るにはネットワークに参加させる必要があり、それにはルーターに接続しなければなりません。ルーターがテレビのそばにあればなんの問題もありませんが、そうでなければ延々とLANケーブルを這わせる必要がでてくるわけです。しかし現実に考えてそれには限度があります。これをどうするか、難しい問題を抱えてしまう人もでてしまうかもしれません。RockTubeを使うにあたっては、設置場所について予め確認しておいてください。


 現在、アイオープラザのRockTubeの販売価格9800円、そこから2000円引きになるクーポン券が使えるようになっています。さらに送料無料ときています。12月28日出荷分からはファームウェアのバージョンも1.5となり、手元でアップデートする必要もありません。大変お得な状態にあります。興味あればぜひ確認してみてください。購入する際はリモコン用の電池とHDMIケーブルもあわせてどうぞ。ケーブルはともかく電池は必須ですので。


 追記:3月3日のYouTube仕様変更に伴い、以前のファームウェアのままではRockTubeでYouTubeを視聴することができなくなりました。ファームウェアのバージョンを1.5.2にすれば解決しますので、試してみてください。

YouTubeプレーヤー「RockTube(ロックチューブ)」
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