夜叉SCYS-1000レビュー 第4回
 これはeArena夜叉SCYS-1000レビュアー募集キャンペーンに基づくレビューです。

 今回は付属のファンについて見ていこうと思います。前回のテストで付属ファンの回転速度が700rpmも劣る夜叉SCYS-1000THERMAX IIより優れた冷却性能を発揮したのはファンによるところもあったのではないか、そのあたりの実際を明らかにします。

 夜叉SCYS-1000に付属しているのはSY1225SL12HPVCという型番で、単品でも入手可能な可変PMW12cmファンです。公式サイトにある説明によると、最小帯域で470rpm±30%から1340rpm±10%、最大帯域で740rpm±25%から1900rpm±10%の回転数を出せるようです。手持ちのマザーボード、abit I-N73HDのPWM4ピンに接続してファンコンを最小〜最大にまわすと680〜1480rpmでした。私の環境では、誤差を考慮しても最大回転数が低いようです。

 ファンコンはファンに直結されていて、PCIブラケットにつまみが取り付けられています。ただ、そのつまみが大きく、そのままではブラケットが取り付けられません。つまみの部分は引っ張ると外せるので、その状態で取り付け終えてからつまみを元に戻せばよいでしょう。つまみが取れるというのはありがちなのですが、この点について取扱説明書には何の記述もなく、明らかに説明不足だと思いました。

 ファンコンのケーブルは30cm、長いとも短いとも言えない微妙な長さです。PCケースの上段にブラケットをはめこむのなら良いのですが、下段にはめこみたい場合はケーブルの取り回しの自由はほとんどないように見えます。

 ファンの回転音は1000rpmまでであれば気になることはなさそうです。この状態であれば十分静かな範疇にあります。体感では1200rpmを超えてくるとブフォーという音が耳につくようになりました。ブォーという軸音と、フォーという風切り音が重なった音です。静かに使いたい場合は1000rpm以下に絞ることになると思います。(追記:3ピンに接続すると1340〜2000rpmでした。最小で1340rpm、かなりうるさいです。この状態では1000rpmに絞ることは出来ませんでした。)


 それでは本題に入ります。ファンの性能を見るのに、普段使っているS-FLEX SFF21Dと比較してみました。このファンはソニー純正密閉型流体軸受けベアリングを採用しているとふれこみ、非常に静かに使えることをウリにした800rpmの12cmファンです。私はこれをTHERMAX II付属ファンと交換して使っていました。確かに静かなファンと言っていいと思います。

 これに対してSY1225SL12HPVCをファンコンで調節して回転速度を等しくしたものを用意しました。Hardware Monitor読みでS-FLEX SFF21Dは840rpmだったので、SY1225SL12HPVCも840rpmに近づけました。厳密にぴったりとはあわなかったので、870rpmあたりに設定してあります。

 以下がOCCT Small Data Set 10分間CPUテストの結果となります。
・S-FLEX SFF21D 840rpm 室温17℃ 最低24℃ 最高46℃

・SY1225SL12HPVC 840rpm 室温17℃ 最低24℃ 最高46℃


 ほぼ同じに見えますが、高負荷時にS-FLEX SFF21Dが45℃に抑え込んでいるのに対し、SY1225SL12HPVCは46℃に振れがちなのが分かると思います。また、S-FLEX SFF21Dは負荷をかけ終えてから2分で25℃、さらに1分後に24℃に下がっているのに対し、SY1225SL12HPVCは3分で25℃にするのがやっとという状態。わずかながらS-FLEX SFF21Dに分がありそうな結果となりました。なお、840rpm時のファンの回転音はどちらも静かで差は感じませんでした。

 以上、SY1225SL12HPVCは冷却能力が特段秀でているということはなく、あくまで可変PWM制御できるところがウリであるファンである、と言えそうです。CPUクーラーとしての冷却能力はやはり夜叉SCYS-1000本体の構造に寄るところが大きのでしょう。

 次回は未定!でも何か書きます。


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